2026-02-23

ぼたもちとおはぎの違いとは?季節・あんこ・形の違いをわかりやすく解説

お彼岸に供えるおはぎ(秋彼岸のお供え和菓子)
春のお彼岸になると「ぼたもち」、秋のお彼岸には「おはぎ」と呼ばれる和菓子。
そもそもお彼岸とはどのような意味や由来を持つ行事なのでしょうか。
お彼岸の由来と意味について詳しく解説した記事
もあわせてご覧ください。
見た目はよく似ていますが、いったい何が違うのでしょうか。

実はこの二つは、基本的には同じ食べ物です。しかし、食べる季節や名前の由来、あんこの種類、形などに違いがあります。そこには、日本人が大切にしてきた季節感や、ご先祖様への思いが込められていました。

この記事では、ぼたもちとおはぎの違いを、由来や意味も含めてわかりやすく解説します。

この記事を書いた人:お坊さん(ご相談担当)
記事を書いた人:笠間市一心寺お坊さん>>>プロフィール
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ぼたもちとおはぎは同じ食べ物?

「ぼたもち」と「おはぎ」は、基本的にどちらも炊いたもち米(またはうるち米を混ぜたもの)をあんこで包んだ同じ和菓子ですが、主に食べる季節や由来となる花、あんこの種類、形状に違いがあります。

ぼたもちとおはぎの違い【3つのポイント】

その主な違いは以下の通りです。

① 食べる季節と名前の由来

春彼岸の牡丹と秋彼岸の萩の花(ぼたもちとおはぎの名前の由来)
最大の相違点は、食べる時期によって呼び名が変わることです。どちらもその季節に咲く花にちなんで名付けられました。

  • 春のお彼岸:ぼたもち 春に咲く**牡丹(ぼたん)**の花にちなんでいます。漢字では「牡丹餅」と書きます。
  • 秋のお彼岸:おはぎ 秋に咲く**萩(はぎ)**の花にちなんでいます。漢字では「御萩」と書きます。

② あんこの種類の違い(こしあん・つぶあん)

こしあんとつぶあんの違い(ぼたもちとおはぎのあんこの種類)
昔は小豆の収穫時期に合わせて、あんこの状態を使い分けていました。

  • ぼたもち(春):こしあん 春まで保存した小豆は皮が硬くなっているため、皮を取り除いた「こしあん」を使うのが一般的でした。
  • おはぎ(秋):つぶあん 秋に収穫したばかりの小豆は皮が柔らかいため、皮ごと使った「つぶあん」で作られていました。

③ 大きさと形の違い

花の姿に見立てて、見た目にも違いがあるとされています。

  • ぼたもち: 大輪の牡丹のように、大きく丸い形に作られます。
  • おはぎ: 萩の小さな花びらに合わせて、小ぶりでほっそりとした俵型に作られます。

地域による違いと現在の呼び方

夏と冬の呼び名: 季節を大切にする日本では、夏は「夜船(よふね)」、冬は「北窓(きたまど)」という粋な別名もあります。
米のつき具合: 地域によっては、米のつぶし加減によって、米の食感を残したものを「半殺し」、しっかりついて餅状にしたものを「皆殺し(全殺し)」と呼ぶこともあります。
現在では、これらのような厳密な区別をせず、一年中「おはぎ」と呼ぶことも増えていますが、伝統的にはこのような豊かな使い分けがありました。

まとめ|ぼたもちとおはぎは季節を大切にした呼び名

ぼたもちとおはぎは、材料そのものはほとんど同じ和菓子です。しかし、春は牡丹、秋は萩と、その季節に咲く花にちなんで名前が変わるところに、日本人の繊細な感性が表れています。

また、小豆の収穫時期に合わせてこしあんとつぶあんを使い分けるなど、そこには自然とともに生きてきた知恵も込められていました。

お彼岸にいただく一つの甘味の中にも、季節を感じ、ご先祖様を想う心が息づいています。次に口にするときには、その由来にも少し思いを向けてみてはいかがでしょうか。

お彼岸そのものの意味や由来については、
こちらの記事で詳しく解説しています。

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