2026-02-02

お祓いをご希望の皆様へ|霊的な不調には「お施餓鬼供養」という選択


「最近なぜかついていない」「体調がすぐれない日が続く」「家族の中で不調が重なっている」——
そんな説明のつかない違和感や不安を、ひとりで抱え込んでいませんか。

このような状況に直面したとき、多くの方が次のような行動を取ってしまいがちです。

  • 自分なりのやり方で何とかしようとする
  • 思いつくままに神社やお寺を巡り歩く
  • インターネットで調べた方法を試してみる

しかし、霊的な問題は目に見えないからこそ、自己判断で対処すると、かえって状況を複雑にしてしまうことがあります。
たとえば、専門知識のない人が独学で家を建て直そうとするようなもので、善意のつもりが遠回りになることも少なくありません。

こうした霊的なお悩みこそ、伝統的な教えと修行を積んだ僧侶や神職といった「専門家」に相談し、正しい作法で供養を行うことが、もっとも確かな道といえるでしょう。

一心寺では、日蓮宗の教えに基づき、霊的な不調やご縁の乱れを整える供養として、
「お施餓鬼(おせがき)」によるお塔婆供養をおすすめしています。

施餓鬼供養と塔婆供養を重ねることで、迷い苦しむ霊を救うとともに、その功徳をご先祖様やご自身へと回向することができると伝えられています。

この記事では、なぜ「お祓い」としてお施餓鬼が大切にされてきたのか、その仕組みや由来について、できるだけ分かりやすくご紹介します。

この記事を書いた人:お坊さん(ご相談担当)
記事を書いた人:笠間市一心寺お坊さん>>>プロフィール
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目次

そもそも施餓鬼って何?


お施餓鬼(おせがき)「餓鬼」や、供養してくれる身寄りのない「無縁仏」に対して、食べ物や飲み物を施して供養する法要のことです。正式には「施餓鬼会(せがきえ)」、または施す側と受ける側を区別しないという考えから「施食会(せじきえ)」とも呼ばれます。
そもそもどのようなものなのか、その由来や目的、お盆との関係について詳しく解説します。

お施餓鬼の由来

お施餓鬼のルーツは、『救抜焔口餓鬼陀羅尼経(くばつえんくがきだらにきょう)』阿難(あなん)尊者の物語にあります。

餓鬼の予言


阿難が瞑想していると、口から火を吐く恐ろしい姿をした「焔口(えんく)」という餓鬼が現れ、「お前の寿命はあと三日で尽き、死後は餓鬼道に落ちるだろう」と告げました。

お釈迦様の教え

驚いた阿難がお釈迦様に相談したところ、「お経を唱えながら、多くの餓鬼や無縁仏に食べ物を施しなさい。そうすれば餓鬼は救われ、お前の寿命も延びて悟りを開くことができる」と教えられました。

救済と功徳


阿難が教え通りに供養を行ったところ、多くの餓鬼が救われただけでなく、阿難自身もその功徳によって長寿を得ることができました。
この物語から、苦しんでいる者に手を差し伸べる慈悲の心と、分け与える大切さを学ぶ修行として行われるようになりました。

お施餓鬼の目的と功徳

お施餓鬼には、主に3つの目的があるとされています。

霊魂の救済

飢えに苦しむ餓鬼や無縁仏に施しをし、苦しみから救って成仏を助けます。

先祖の追善供養

お施餓鬼で積んだ多大な功徳を自分自身のご先祖様に振り向ける(回向する)ことで、ご先祖様の冥福を祈ります。

自分自身の修行

施しを通じて自らの心にある「三毒(むさぼり・怒り・おろかさ)」を浄化し、自分自身の徳を積むための大切な仏道修行でもあります。

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お盆と施餓鬼の関係


お盆とお施餓鬼は混同されがちですが、本来は別の行事です。お盆(盂蘭盆会)は、目連尊者が餓鬼道に落ちた母親を救った伝承が由来で、主に自分のご先祖様を供養することを目的としています。

それに対しお施餓鬼は、広くあらゆる霊魂を救うものであり、時期の決まりもありません。しかし日本では、お盆の時期に「地獄の蓋が開く」と言い伝えられており、ご先祖様と一緒に餓鬼たちも現世にやって来ると考えられているため、**「盆施餓鬼(ぼんせがき)」**としてお盆に併せて営まれるのが一般的です。
これには「餓鬼が先祖の帰りを邪魔しないようにする」という意味も込められています。

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塔婆について


お塔婆は、正式には**「卒塔婆(そとうば・そとば)」**と呼ばれます。そのルーツは古代インドまで遡ります。

塔婆の由来

語源は「ストゥーパ」:サンスクリット語で、お釈迦様の遺骨(仏舎利)を納めた仏塔を指す「ストゥーパ」を漢字で音写したものです。

仏塔から板の形へ:お釈迦様の供養のために建てられた五重塔などが、やがて「地・水・火・風・空」の5つの要素を形にした「五輪塔」へと変化しました。江戸時代頃には、この五輪塔を簡略化して木製の板にした「板塔婆」が庶民の間でも普及しました。

五大要素の象徴:塔婆の上部にあるギザギザした形は、宇宙を構成する五大要素(空・風・火・水・地)を象徴する五輪塔の型を模しています。

塔婆の功徳

塔婆を立てて供養することには、亡くなった方だけでなく、立てた本人にも大きな功徳があるとされています。

追善(ついぜん)供養:「生きている人の善い行いは、故人の善い行いとなり、それが自分にも戻ってくる」という仏教の教えに基づいています。塔婆を立てること自体が善行(徳)とされ、その功徳を故人に振り向けることで冥福を祈ります。

触れる人すべてへの恵み:塔婆に触れたり、合掌礼拝した人までもが功徳を受けることができると言い伝えられています。

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日蓮宗の施餓鬼

お施餓鬼のルーツは仏教共通の「阿難尊者(あなんそんじゃ)」の物語にありますが、日蓮宗には独自の有名な伝承があります。

鵜飼(うかい)の伝説: 日蓮聖人が笛吹川で、亡霊として彷徨っていた鵜飼の老人を、石に一字ずつ法華経を記して川に投じる「川施餓鬼」によって成仏させたという逸話が残っています。現在も各地でこの伝承に基づいた川施餓鬼が行われています。

法華経とお題目の功徳

日蓮宗の施餓鬼では、**「法華経・お題目(南無妙法蓮華経)」**の祈りが中心となります。

お題目の力: 日蓮宗では、お題目を唱えることが最も重要な修行であり、正しい祈りによって自分自身もご先祖様も「即身成仏」できると教えています。

お塔婆(おとうば)の功徳: 日蓮宗では特にお塔婆を大切にします。お題目の書かれた塔婆は、法華経の教えが真実である証明として現れた**「多宝塔」**を象徴しており、最上の親孝行(孝養)とされます。

二つの功徳: 表面にお題目を書くことで「塔を建てる功徳」を、裏面に法華経の一句を書くことで「写経供養の功徳」を同時に捧げることができます。

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一心寺(茨城県笠間市)での「月例施餓鬼」


一心寺では、霊的な不調や災い(五段の邪気)でお困りの方に対し、このお施餓鬼によるお塔婆供養を勧めています。ご先祖様や土地の因縁などを正しく供養し、仏様の智慧と慈悲(お題目)を届けることが、根本的な解決に繋がると考えられているためです。

法要のご案内

一心寺では、ご先祖様や水子、土地の供養として、毎月決まった手順でお施餓鬼が営まれています。

功徳の回向: お施餓鬼を通じて正しい祈りと供養を捧げることで、迷っている霊を救うとともに、自分自身も現世安穏・後生善処(現在も未来も幸せになること)という三世にわたる福徳を得ることができます。
お施餓鬼は単なる死者供養ではなく、私たち自身の「三毒(怒りや憎しみ、むさぼりの心)」を浄化する大切な修行の機会でもあります。

実施日: 毎月第2木曜日の午前10時から本堂で行われます。
※春彼岸・お盆・秋彼岸はお中日と8/16日に行います。

お施餓鬼の手順

1. 九識霊断法(くしきれいだんほう)での相談

まず、日蓮宗の秘法である「九識霊断法」を用いて、ご先祖様や水子、土地などの状態を調べてもらいます。この相談を通じて、どのような供養が今必要であるかを的確に判断し、指導を受けます。

2. お塔婆(おとうば)の申し込み

九識霊断にて調べてもらった際に、すぐに申し込むことができます。
通常、月初めに行われる「お守り(倶生霊神符)の交換」の際に、お施餓鬼(お塔婆)の申し込みを行います。
お塔婆料: 4尺は3,000円、6尺は5,000円です。

3. お供え物の準備

法要にあたり、無理のない範囲で以下のようなお供え物を用意します。
例: 野菜3品、果物3品、お米(2キロ)、水(2リットル)、甘いお菓子など。

4. 施餓鬼法要当日への参列

法要は毎月第2木曜日の午前10時から、一心寺の本堂で執り行われます。

  • 内容: 本堂で約1時間、お経を唱えて供養します。
  • お塔婆の奉納: 法要後、お塔婆はお寺の墓地に捧げられます。
  • 欠席の場合: 当日参加できない場合でも、住職によって厳粛に供養が行われ、お塔婆は後日ご自身で参拝し、お墓に捧げていただきます。

5. お供え物を境内に埋める(住職による儀式)

法要が終わった後、捧げられたお供え物をバケツに移し、住職が境内に穴を掘って埋めます。
意味: これは「物を惜しむ心を捨て、餓鬼道で苦しむ魂を救う」という教えに基づき、ご先祖様に食べていただくための独自の儀式です。

一心寺では、悪いことが続く時などにこのお施餓鬼供養を受けることが推奨されています。

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まとめ


お施餓鬼供養は、餓鬼や無縁仏といった迷い苦しむ霊魂に施しを行い、救済すると同時に、その功徳を自分自身やご先祖様へと回向する、仏教における大切な供養法です。

霊的な不調や、理由の分からない不運が重なるとき、人はつい自己流で何とかしようとしてしまいがちです。しかし、目に見えない世界の問題ほど、正しい教えと作法に基づいた供養が必要になります。

お施餓鬼は単なる「お祓い」ではなく、苦しむ存在に手を差し伸べる慈悲の行いであり、その善行が巡り巡って、自分自身の心や環境を整えていく修行でもあります。塔婆供養を通じて積まれた功徳は、ご先祖様の冥福を助け、現世の安穏、そして未来の安心へとつながっていきます。

一心寺では、九識霊断法による丁寧な相談をもとに、その方にとって今必要な供養をご案内しています。悪いことが続くと感じるとき、心身の調子が整わないときこそ、ひとりで抱え込まず、仏様の教えに基づいた正しい供養に触れてみてください。

お施餓鬼供養は、迷いを浄め、心を整え、再び前を向いて歩み出すための、大切なご縁となるはずです。

不安や悩みを相談してみませんか?
あなたが困ったことに遭遇し、迷ったり、決めかねているときなどがございましたら、一心寺をお頼りください。
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